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法律コラム

2023年04月

月並みですが。

この春、息子が大学生になりました。
彼は1年浪人して、現役のころからずっと憧れていた大学に入りました。
この1年、彼は不安によく耐えて、現役のころとは比較にならない努力を見せ、そして結果を掴み取りました。大変な喜びようでした。
そんな彼を見ていて、僕は、自分のことを思い出しました。司法試験を受験していたころ、どんなに不安で苦しんでいたか、どうやってその不安と付き合いつつ努力したか、そして、それが報われたとき自分がどれだけ大きな喜びを感じたか。まざまざと思い出しました。
今回の件に限らず、彼を見ていると、自分のことを思い起こします(きっと親は皆そうですね)。高校に入ったとき、大学に入ったとき、自分が何を感じ、どんな気持ちであったかということ。世界が広がり、見える風景が変わり、空気の色さえ明るくなったような開放感を味わっていたこと。今から新しい何かが始まるのだという期待と不安。大人になっていく責任感。
今、彼がそうした風景を見て、新たな世界に足を踏み入れようとしているのだと思うと、ちょっと羨ましい気がします。

何はともあれ、あの小さくて僕と妻に頼り切りだった彼が、ここまで成長した。
いささかアンバランスではあるけれど、一人前なことも口にするようになった。
自分の弱さを自覚し、自分なりの強さも身につけつつある。
そして、これからは僕の見たことのない世界を見て、自分の力で人生を切り開こうとしている。
もちろん上手くいくかどうか分かりません。
色々と苦労するのは間違いのないところでしょう。
では、どうやってそれと向き合って乗り越えていくか。
もし乗り越えられなければ、どうやってそれを受け容れて自らの糧としていくか。
僕と妻はこれからそれを目にすることになります。
月並みですが、それを見るのが親として楽しみです。
ありがたいことですね。