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法律コラム

2022年11月

法律相談の注意点

今回は「法律相談」についての、ちょっとした注意点をお話ししようと思います。今回は箇条書きで行きます。
(1)ご自分や相手さんの名前等は、予約の際に正直に教えて下さい。
弁護士は、以前にご相談を受けた方を相手方とするような相談には応じられないという職業倫理があります。例えば、ご夫婦が離婚問題で揉めているとして、夫から相談を受けた弁護士は、たとえ依頼を受けなかったとしても、後日、その妻から相談を受けることはできません。ですので、予約のご連絡を頂いた際、弁護士は、ご自身と、紛争の相手方のお名前等をきちんと確認しなければなりません。ただ、たまに「相談するまで言いたくない」という方がおられて、ちょっと困ってしまいます。守秘義務があるので、お聞きしたことは他には漏らしません。予約の際には、ご自分や相手さんの名前等をきちんと正直に教えて下さい。
(2)相談前に相談内容を頭の中で整理してきて下さい(可能なら箇条書きでも良いので文書にまとめて整理してみて下さい)。
迷って弁護士に相談しようと思われる案件ですので、その内容は込み入ったものが少なくありません。複雑過ぎてご自分でも、なかなか上手く理解できていないこともあります。ただ、その状態のままで相談に来られますと、ご自身でもどこからどう話してよいか分からず混乱してしまい、当然、聞いている我々もお話しのポイントが理解しづらくて、なかなか相談がスムーズに進みません。限られた相談時間が無駄になってしまいます。ですので、できれば事前にご自身の頭の中で事実関係や問題点を整理して来て下さい。簡単にでも良いので、書面にまとめられればよりベターです。それによってご自身の中でも整理ができますし、相談も中身の濃いものにできます。なお、目の前の弁護士は、あなたや、あなたの悩まれている件について、まっさらで、全然何も知らないのだということを、くれぐれも忘れないようにして下さい。たまに前提をすっ飛ばしてお話しになる方がおられますので。
(3)事前にお調べになった情報にとらわれないで下さい。
インターネットが発達した結果、「こんなものまで」という情報が得られるようになりました。几帳面に綿密に下調べをして相談に来られる方がありますが、事前にお調べになった情報にとらわれるあまりに、こちらの話をなかなか信用して頂けないという矛盾した状態も生じています。「先生はそんなことを言うが、○○にはこう書いてあった」「○○だけでなく、△△にもそう書いてあった」といったような類いのことです。ただ、インターネットの情報は、内容が不正確なものが少なくありません。ある意味「嘘ではない」ものの、とても例外的なケースを、あたかも原則であるかのような書き方をして、読んでいる方にあらぬ誤解(期待)を抱かせるものもあります。実現可能性の低いものを、あたかも実現できるかのように誤解を与えるものもあります。法律事務所のホームページも例外ではありません。そうした事前の情報と比べると、目の前の弁護士は、正にあなたのケースについて、あなた自身から直接事情を伺って、いわばオーダーメイドでアドバイスをしています。経験等も付加したアドバイスをしています。そもそも力量が備わっていないのは論外ですが、少なくとも、そうでないようなら、目の前の弁護士の話に率直に耳を傾けても決して損はないと思います。