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法律コラム

2026年07月

あれこれ思ったこと

先月から今月にかけて、いささか重い出来事があって気持ちが落ち着かず、このコラムのことも昨日まですっかり忘れていました。何を書くか考えがまとまりませんので、思いつくまま書きます。一筆書き。
少し前のことになりますが、先輩弁護士の滋賀弁護士会登録30周年の祝賀パーティーに出席しました。3期上の先輩ですが、私は司法修習終了後3年ちょっと検事をしていましたので、弁護士としては6年先輩に当たります。たった3期しか違わないのに、比較にならないほど優秀な先輩方で(おそらくは衆目の一致するところ)、本当に忸怩たる思いがしました。でも、比べても意味がないですね。自分は自分でやるしかない。
そういえば、最近、検事で同期だった同僚の名前を何度か新聞で目にしました。高知で一緒だった同期も今では部長らしい。皆偉くなったものです。彼らもまた優秀な人たちでした。当時から身近にいて、ひしひしと感じてはいました。優秀な人って、独特の匂いというか雰囲気があってすぐに分かりますよね。
そういえば、息子も今周りに優秀な人が多くて、院試やら何やらで色々と苦労しているようです。全く親子ですね。
そういう意味で、反対にとても情けなく感じたのは、付審判手続きにかけられた検事の件でした。報道を見る限り、自分の力と組織の力の区別がつかなくなり、自分というものを過信して見失ってしまったようです。そして、非常に幼い、験されていない価値観・正義感を振りかざし、他者だけでなく自らも傷つけてしまったように見えます。自分というものが確立していないのに、強い組織に入ってしまったことによる悲劇ではないかと感じます。
昔、司法修習生だったころ、さる優秀な知人から「検察が言うところの『素朴な正義感』ほど危険で恐ろしいものはない」という話をされたことがありました。私が検事志望になったので、一言警告しておきたかったのかも知れません。その時は、「まあ、そういう側面もあるわな」程度でしたが、今ではその言葉の重さがよく分かります。本当にその通りだと思います。そう、カフカの書いたとおりです。
物が見える人は若くても見えているし、分からない人は年とっても分からない。そう痛感します。とても残酷で、空恐ろしいことです。我が身を省みます。