法律コラム
弁護士という仕事について
「弁護士」というと、皆さんはどんな人を想像されるでしょうか。
ドラマなどでは、都会で働くパリッとしたエリートっぽい人(いかにも裕福そう)に描かれていたり、それとは対照的に、地道で泥臭い人物像にされていたりします。前者の弁護士は、屁理屈をひねくり回して素人を煙に巻いたり、お金儲けに血道を上げていたりといった感じにされていたりもします。
では実際のところはどうなのか。
私も狭い範囲しか知りませんので、正確には何とも言いがたいところですが、どちらもいそうな人物です。そうした人物像を含んで、非常に多種多様な人たちがやっているのが弁護士という職業と感じます。やっている仕事も様々なら、そのやり方も人それぞれで、信条も人によりかなりの違いがありそうです。能力も人により様々なように思われます。
私はどうかと言うと、まあ、田舎にいる平均的な弁護士ではないかと思います(謙遜も誇張もなく)。個人的には、目の前の仕事をできるだけ手を抜かず丁寧に,そして、自らの良心に恥じないようにと心がけて仕事をしているつもりですが、特に大きな理想を掲げて仕事をしているわけではありません。
弁護士の中には、社会正義というものをとても重く見て、経済的利益をあまり顧みずに、きつい種類の事件を熱心に扱っている人がおり、同業として深く尊敬します。
そうした人を含めて優れた弁護士は田舎にもたくさんいます。「田舎よりも都会の弁護士の方が優秀だから」というようなお話しを聞くことがありますが、正直、とても違和感があります。働いている環境ではなくて、個々人の資質や矜持の問題だと思います。京都や大阪ではなく、まずは地元の身近な弁護士に相談してみて下さい。特に専門的なジャンルのものでない限り、取り扱っている事件の種類や力量に差はありません。
そして、目の前の弁護士が信頼できそうかどうかで、依頼するかどうか決めれば良いと思います。それが何よりも重要です。専門性云々よりも。
コラム始めます。
この度ホームページを11年ぶりにリニューアルすることになり、お世話になった業者さんの勧めもあって、コラムを書くことにしました。
最初ですので、まず、自己紹介から始めます。
私は、生まれこそ大阪ですが、小学校低学年からほぼずっと滋賀で生活してきました。父は公務員、母は専業主婦で、年の離れた姉が2人います。末っ子長男です。
地元の高校を卒業して大学に入りましたが、自堕落な生活を送るだけではいけないと思って、法学部に進んだこともあって司法試験の勉強を始めました。ただ、案の定簡単にはいかず、大学6回生でようやく合格することができました。そして、2年間、司法修習生(見習い)をして過ごしました。
最初は裁判官も考えたのですが、結局、検事になりました。就職と同時に、高校時代からの付き合いの彼女と結婚しました。
その後、東京地方検察庁(数ヶ月)、神戸地方検察庁(9ケ月)、高知地方検察庁(2年)と転勤して、最後は大阪地方検察庁で検事を辞めました。検事としての適性というか、仕事に関して色々と悩みが出てきて、辞めようと決めました。
そうして、司法修習の際にお世話になった先生を頼って滋賀に戻って、彦根の法律事務所で弁護士として働くようになりました。2年目からはパートナー(共同経営者)となり、結局、9年間彦根で働きました。そして、縁あって東近江市で独立することに決め、現在の事務所を構えて現在に至ります。今でも開業時と同じく、弁護士1名、事務員1名の小所帯です。
家族は、妻と長男との3人家族です。妻は教育関係の仕事をしており、長男は学生です。
弁護士1名の事務所で、自分のペースで仕事をしており、世間の方がご想像されるような弁護士像とはかなりのズレがあると思います。実像は、バリッとしたエリートからほど遠い至って平凡なものです。ただ、自分では、それなりに満足して日々を過ごしています。
趣味は、音楽を聴くことと体を動かすことです。残念ながら、これといった特技はありません。
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